アカデミー賞6部門を受賞したリピーター続出のミュージカル映画「ラ・ラ・ランド」

アカデミー賞6部門を受賞したリピーター続出のミュージカル映画「ラ・ラ・ランド」

LA LA LAND

日本では2017年に公開されるや否やリピーターが続出し、テレビやラジオ、街中のショップや花火大会に至るまでこの映画の音楽が使用されるほど人気の出たミュージカル映画「ラ・ラ・ランド」。何故これほどまでに人気が出たのかというと、この映画の明るい印象に隠された数々の要素が魅力的あるからです。

この記事では、そんな魅力についてご紹介していきたいと思いますので、観たことがある人はもちろん、未視聴の方も是非ご参考にしてみてください。

 

 

映画「ラ・ラ・ランド」・あらすじ

 

ミア(エマ・ストーン)は女優を目指すために大学を辞め、オーディションを受け続ける日々を送るも難航していました。

そんなある日、ミアがパーティの帰路についていると、たまたま通りがかったレストランからピアノの旋律が。

演奏していたのは、偶然にもその日の朝、ミアに対して陰湿なクラクションを鳴らしてきたセバスチャン(ライアン・ゴズリング)だったのです。

セバスチャンは勝手な演奏をしたばかりに店を追い出されてしまい、二人はまたも接点を失います。

季節は巡り、二人は春に再会を果たします。
初めは気の無い素振りの二人でしたが、ミアは女優の、セバスチャンはジャズが廃れるのを救うために自身の店を持つという夢を語り合い、意識し始めます。

やがて二人は恋に落ち、そんな中セバスチャンのもとに大きな仕事が舞い込んできます。

彼が所属したバンドは人気が出始め、二人はすれ違う日々。
おまけにミアは自らを売り込むための一人舞台を開催しますが、観客は身内と見知らぬ顔が数人程度で大失敗に終わります。

これ以上恥をかきたくないと女優を諦め、田舎に戻るミアでしたが・・・。

 

映画の見どころ①映画の全容を物語る冒頭シーン

 

映画のタイトルにもなっている「ラ・ラ・ランド」はロサンゼルスを指しています。

ロサンゼルスと言えば、ハリウッドを始め、様々な分野のエンターテイメントが集結し、世界のトレンドの発信地と言っても過言ではなく、そのため多くの若者がチャンスを掴むべく集う街でもあります。
そんなロサンゼルスの高速道路からこの映画は始まります。

一度は耳にしたことがある人も多いオープニングの「アナザー・デイ・オブ・サン」。

この曲を使用した冒頭シーンは、ロサンゼルスの高速道路で渋滞に巻き込まれた人々が織り成すダンスアンサンブルです。

軽快で明るい曲調・ダンスとは裏腹に、高速道路で立ち往生している様から、「チャンスを掴める者は一握りだ」ということを暗示しているのだそう。

そんなほろ苦い要素を含んでいるなんて、この曲からは想像もつかないですが、この冒頭で心を掴まれたという人も少なくないのではないでしょうか。

また、この映画の全容を物語っている重要なシーンでもあると気付かされるのは、エンドロールを迎えた頃であり、「もう一度観たい」という気持ちにさせてくれるのです。

 

 

映画のみどころ②キャストの努力が実った歌・ダンス・演奏のシーン

 

ミアとセバスチャンを演じるエマとゴズリングは、歌もダンスも演奏シーンに至るまで本人たちがこなしています。

例えばゴズリング扮するセバスチャンはピアニストという設定ですから、ピアノ経験の浅い彼の技術は、実際のプロからすると厳しい意見もあるのかもしれません。

それでもキャスト任せにしたのは劇中でミアがセバスチャンを鼓舞するときに発した「人は情熱に心を動かされる」という言葉に集約されているのではないかと思います。

彼らの努力が数々の素晴らしいシーンを生み出したと知ったとき、とても熱いものが込み上げると同時に、「繰り返し観たい」という気持ちに繋がるのではないでしょうか。

また、これらの意向は監督であるデイミアン・チャゼルのものと考えられ、彼の歴代の作品を見ると、同じように代役無しでキャスト本人が取り組んでいるものばかりです。

チャゼルのライブ感を重視したものづくりが、人々により感動を届けるためのエッセンスとなったことでしょう。

 

 

映画の見どころ③ミアとセバスチャンの恋の結末

 

夢を諦め、田舎に戻ったミアを訪ねたセバスチャンが持ってきたのは、彼女へのオファーでした。

それは、ミアの舞台を観たという製作会社のからのオファーであり、彼女は次回作のオーディションに見事合格します。

撮影はパリということから、ミアはセバスチャンに「私たちのこれからは?」と尋ねます。

彼は「君は没頭するべきだ」「あとは様子を見よう」と残します。二人は「愛している」と伝え合いましたがどこか寂しそうでした。

5年後、ミアに寄り添っていたのは別の男性で、彼女はカフェに立ち寄れば誰もが気付く女優に成長していました。

そんな彼女が、とある晩に夫とともに訪れたお店は偶然にもセバスチャンのお店だったのです!

彼女に気付いたセバスチャンは、「ようこそ」とだけ言い、ピアノを弾き始めます。

美しい旋律とともにミアの脳裏に浮かんだのはセバスチャンとの未来でした。
演奏が終わると、彼女たちは店を後にしようとしますが、その際にミアとセバスチャンの視線が合い、まるでお互いを称え合うかのように微笑み合ったのでした。

このように二人はお互いの夢を優先し、その結果結ばれることはありませんでした。

冒頭の「アナザー・デイ・オブ・サン」からは誰もが想像できなかったことでしょうし、このような悲恋という結末は後味も悪かったらしく、映画公開当初に賛否両論を生みました。

それでも特に夢を追う若者たちの心に火を付けたと言っても過言ではなく、諦めずにひたむきに努力すれば、いつか叶う夢もあるのだと気付かされるのではないでしょうか。

そして、「時には恋を捨ててでも、追い求めなければならないものもある」という暗示なのではないかと思うのです。

 

 

映画「ラ・ラ・ランド」・まとめ

 

ミュージカル映画はハッピーエンドも多く、本作も冒頭から軽快でポップな要素が詰まっています。

ところが蓋を開けてみると主人公たちは結ばれずに、しかしながらそれぞれの夢を叶えたというようなストーリーには誰もが驚くことでしょう。

確かにバッドエンドであるのかもしれませんが、辛くて苦しいときに勇気をもらえるだけでなく、希望を見せてくれることから、何度でもスクリーンに通いたくなるような映画、それが「ラ・ラ・ランド」なのです。

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